新聞の折り込みチラシに入っている建売住宅広告の見出し『スタイリッシュなデザイナー住宅3LDKで2980万〜』ここ数年よく耳にする『デザイナーズ住宅』。ここでいうデザイナーって誰のことを行っているのでしょうか。およそ、私の想像ですが、家の機能とスペック重視で推してきたメーカーが、『デザイン』という、ふりかけ的なエッセンスを強めてみました。というような、軽薄さと、おまけ感をこの言葉に感じてしまうのは、およそ否めない。デザイナーはもしかしたら住宅メーカーの営業マンかもしれないし、建売広告用のCGを作っている学生アルバイトの色遊びかもしれない。住宅デザイナー国家資格なるものがある訳でもないので、自分で言ってしまえば今日から誰でもデザイナーなのです。このような言葉が出回るから、デザインdesignが、余計なもの、あるいはエッセンスとしてのおまけ的なものという狭義な意味に解釈されて、真面目に建築士として住宅設計を生業としている我々の志事の印象を、軽く捉えられている可能性がある。今更ですがデザインとは、何かしらの問題を解決したり、新たな価値を創造したりするために、練り出されるアイデアのツールなのです。ですので、味付ふりかけでもなければ、見てくれだけを意識した、機能を損なうようなものであってはならないと思うのでした。
家のフレキシビリテイー
『家を建てよう』『住まいが欲しい』その理由は表面的