そもそも子供部屋の定義は何でしょうか。それは子供にとって、あるいは親にとって必要なスペースなのだろうか。
そこに部屋があるから子供は何となくそこで過ごし、勉強や就寝、ゲームや遊びもだいたいその部屋にこもって営む。子供は自分の部屋で自由を得る。エアコンなどの設備も必要だし。テレビもリビングと同じ番組がついていたりする。
これは子供にとって本当に快適で適切な環境といえるのだろうか。
ウチの話になるが、長男は2つ年下の妹の勉強を大学になるまでみてやったりしていた。だから2人の部屋は一間で使っていて、寝る時だけお互いの部屋を引戸で仕切って使っていた。
子供達は幼い頃から絵本を読んだりお絵描きしたりは、テラスの陽だまりでしたり、夏は風通し良い階段やピロティなどでよく過ごしていた。宿題はもっぱらママの近くのダイニングテーブルでやり、長男の高校受験の時期はリビングの一角をホワイトボードで仕切ってそこをスタディーコーナーにしていた。本人いわく、家族の気配を感じる方が集中出来るらしい。だからそれ以来、ウチのリビングからテレビが消えることになった。
最近、スタバやカフェで朝から勉強している学生をよく見かける。きっと自分の部屋もあるだろうに、わざわざカフェで勉強する目的はなんなのだろう。人には何か行動をするとき、無意識に場を選択していて、それは心の自由であり、自ずとその作業の効率化に繋がっている。
例えば、最近主流のオフィスのフリーアドレス化もそのひとつと言える。
子供部屋って、実は親の勝手な都合だったりしていないだろうか。